第18話・ひめ、魔女となる!

 前回までのあらすじ
 兎小屋での鍋パーティも鍋を食べつくした事で、静かに終幕を迎えていたが、ここから食後の腹ごなしにゲームをしようという流れに入って行くのだった・・・。 
 
 この食後のゲームは、鍋とセットで恒例となりつつあった。
 ちなみに、前回は海ちゃんの持ってきた「ボンバーマン」というゲームを何時間もひたすらセザール(セガ・サターンにはまるサル)のように遊んだのであった。
 その時は、5人同時でゲームをしていたのだが、各々のプレイスタイルに性格が出てくるのが多人数プレイの醍醐味だと思う。
 例えば、みっつは正攻法を駆使して戦うのに対して、海ちゃんは得意の腹黒さで他者が潰し合うのを待ってから攻撃を仕掛けてくる、ラビは無差別に爆弾を置き、ひめはいつも通り情け容赦なく攻撃を繰り返して来た。そして、玉ちゃんは控えめに攻撃をしてくるがイマイチ慣れてないので最初にやられてしまう事が多かった。
 ゲーム中の4人(玉ちゃん以外の者達)は、ひたすらに命のやり取りを繰り返した。そして、苛烈を極めるひめの攻撃に倒されまくっていたラビは、黒い服を着ていたひめに対して「黒い魔女」と、呼んで恐れていた。
 みっつ 「くっそ!また、ひめに殺されたよ!」
 ひめ 「おほほほ!弱いね~!」
 ラビ 「俺も黒い魔女に殺された!」
 立て続けにみっつとラビは倒され、生き残っていた海ちゃんも、
 海ちゃん 「手加減して下さいよ~。エヘヘヘヘ」
 ひめ 「あんたも、馬鹿だね~。あ、倒しちゃった!」
 と、あっさりとひめに倒されてしまっていた。こんな具合で、残酷なひめが勝ってしまうのだったが、他にもこんなやりとりもあった。
 みっつ 「あ、玉ちゃんに殺された~!信じていたのに~!」
 玉ちゃん 「あ、ごめんねー。」
 と言いながらも、海ちゃんを倒しながら玉ちゃんが言う。ゲームとはいえ本性(?)が現れるので楽しかった。ここまでが、前回の遊びの模様だった。

 そして、今回はカードゲームであった。前回は、計画的に「ボンバーマン」を持ち込んで遊んだのだが、今回は有り合せのトランプで大富豪を始めることになった。元々、何かやる予定は無かったので仕方ない。
 このメンバーで、大富豪をやるの始めてであったので、誰が強いのかは不明だった。だが、自称・遊び人のみっつは高校時代に賭博大富豪をこなしていた事もあり、自信に満ち溢れていたのだが・・・。
 海ちゃん 「じゃあ、切りますね~。エヘヘへヘ」
 とりあえず、何事もマメな海ちゃんがトランプを配った。
 最初のゲームは、自信のあるみっつが富豪になり、大富豪には強いカードを大量に持っていたひめがなった。
 だが、次のゲームのみっつのカードは惨憺たるものであった。最強のカードでクイーンという散々なものであった。更に、頼りにしていた貧民の玉ちゃんのカードはキングであり、戦力的にはどん底であった。その為に、当然に大貧民に成り下がってしまい、
 ひめ 「全然、駄目だね~。」
 と、言われる始末であった。
 次のゲームからは、ひめに2枚カードを献上するみっつは大貧民の座をキープし続ける苦戦を強いられた。他の面々は、玉ちゃんが貧民と平民を行ったり来たりの状態で、ラビと海ちゃんは、富豪の座を争いつつもひめに挑むのを避けて現状を維持するので精一杯であった。
 その内に、普段の行いの良いみっつに運良く「革命」を起こせるカードが揃った!
 (これは、チャンスだ!!!)
 と思ったみっつは、すぐさま「革命」を起こし、一気に大富豪に成り上がった!だが、すぐにひめが指定席を取り返すなど、荒れた展開に突入し始め「革命」や「革命返し」などの離れ業が飛び交った。
 結局、2時間位は遊んでいたのだが、最多勝利はひめであった。だが、ラビやみっつはこのままでは終われないとばかりに、昔懐かしのUNOでひめとの決着を望むのであった。

 さて、という訳で今回は兎小屋での「ボンバーマン」と「大富豪」の様子を書いてみましたが、やはり状況を再現するのは難しいです。
 次回は、第19話「みっつ、兎小屋での一夜」をお贈りします!いよいよ兎小屋鍋パーティ編も佳境に突入です!

※この物語は事実を元に構成されたノンフィクションです。
           [総監督・原作・監修] 海ちゃん
           [脚本・シリーズ構成] みっつ


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